本能

早いもので、あと1ヶ月でひなこは2歳になる。人間で言えばだいたい22歳前後。れっきとした大人だ。1歳半を越えたあたりから、ほんの少しだけおとなしくなり、以前は毎日していた悪戯も3日に一度くらいにはなった。それでもまだ困らされるコトも多いが、あの悪魔のようだった幼い頃のひなこに比べると格段に成長したと言えよう。

大人になるにつれ、ひなこも犬らしい態度を取るようになった。散歩に連れて行ったある日、いつものようにひなこは散歩の途中で排便を済ませた。それまでは排便後、私が処理をする姿を黙って見ているのだが、その日は突然後ろ足で蹴るような仕草をしたのである。本来犬が大便を蹴散らすのは自分の存在を周りにアピールするためだと言われている。しかし、その場所はアスファルトだったため、そんな事をしたところで、何の意味もない。しかも、ひなこはウンチとはまったく違う方向に向かってしきりに足を蹴り上げているのである。おそらくひなこはなぜこんな行動をとっているのか、自分でもよくわかっていないのであろう。それでも体が勝手に動いてしまう。まさに本能のなせる技である。

また、数日前、実家に帰ったの事である。実家にはまだ幼い甥がいるため、ひなこは物干し竿に繋がれて過ごす。その日の気温は20℃前半とそれほど上がらなかったものの、天気がよかった。ひなこの繋がれている場所には日差しをさえぎるものがなかったため、暑かったのだろう。自分で土を掘り起こし、露出した冷たい土にお腹をつけて暑さをしのいでいたのである。誰に教わるわけでもないのに、そのような行動をしたひなこに私たちは感心した。「やっぱりひなこも犬だったんだねえ。」と。



マエへ   ニッキ一覧   ツギへ