ハルティー装着!

11月。北海道はすでに冬である。初旬から雪が降りだし、中旬を過ぎたあたりにはもう雪景色となっていた。しかし、中には暖かい日もあり、雪が少し融けた後でまた寒波が到来するため、融けた雪が凍りつき、路面はあっという間に危険なアイスバーンの状態となってしまう。

ひなこもすっかり大人になり力がついたうえ、相変わらず引っ張り癖が直っていない。生後8ヶ月を過ぎたあたりからチョークチェーンを使っているのだが、使い方が悪いのか相変わらずの引っ張りっぷりである。少々のショックでは何の反応も示さず、転ばさんばかりの勢いでショックを与えることをしても平気で、ゼイゼイと苦しげな呼吸音を発しながら引っ張りまくってくれていた。

そんな調子で冬を迎えてしまい、凍りついた路面の上では4本足のひなこには太刀打ちできるはずもない。私は文字通り引っ張りまわされ、散歩の主導権は完全にひなこのものとなっていった。しかも、何か興味を惹かれる物を見つけるたび勝手に走っていくため、何度も転ぶはめになった。このままの状態では春が来る頃には私は五体満足ではいられないかもしれない・・・。そう思い、前から興味を持っていた「ハルティー」なるものを購入することにしたのである。

知らない人のために説明しておこう。ハルティーとは犬の引っ張り防止グッズである。犬の首ではなく、マズル(鼻先)に装着しコントロールするものだ。マズルは犬にとって大切な部分で、リーダー犬が他の犬たちに自分の立場を理解させるためにその部分を抑えつけたりするらしい。ハルティーはそのマズルを締める形になっているため、軽いショックで犬をコントロールでき、同時に飼い主がリーダーだとわからせることができる優れものグッズなのである。

ハルティーをつけると、どの犬も初めはとまどい、嫌がるものなので、最初は散歩の前にしばらく装着しておいて慣らすらしい。ハルティーを入手するやいなや、早速ひなこに装着してみた。ひなこにとっては不快なものらしく頭を振ったり、前足でとろうと必死になっている。そのまま放置して私は散歩ルックに着替えるため寝室へと入った。数分後、リビングに戻ると、どうやったのか、ひなこはハルティーを自力ではずし、かじって遊んでいた。急いでとりあげるとすでに縫い目の部分がほつれている。恐るべしひなこパワー。5000円弱をかけたハルティーがまだ散歩にも行かない時点で使い物にならなくなったのである。ショックを受けた私がその日散歩を中止したのは言うまでもない・・・。

その後、破壊されたハルティーを直し、散歩に連れて行ったが、予想以上に使いやすいものであった。ひなこも少しずつハルティーに慣れ、引っ張り癖は以前と比べると格段に治まった。ただ、難点をいえば、ハルティーは一見口輪に見えるため、通行人に狂暴な犬だと思われてしまう。おおげさなほどひなこと私から距離を置いてすれ違う人々を尻目に、ご機嫌で散歩へと出かけている今日この頃である。



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