はじめてのおさんぽ ![]() |
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年の暮れも押し迫った12月下旬、ワクチン接種を終えたひなこを散歩に連れ出してみることにした。外は辺り一面雪景色、当然気温も氷点下。あまりの寒さにすぐ家に帰りたがるかもしれないと思いつつ外に出てみると、ひなこは狂喜乱舞した。路上に落ちているゴミを見つけてはダッシュ、道路脇で揺れている枯草を見つけてはダッシュ、ちょっと大きい猫くらいの体格の割に、とんでもない怪力で引っ張りまくってくれる。それでもなんとかあらかじめ予定していた散歩コースをズンズン歩いていった。 散歩もフィニッシュに近づいた頃、道路の脇に犬小屋があるのが見えた。ひなこの2倍ほどの大きさの黒いオスのミックス犬が寝そべっている。私は常々ひなこが他の犬と接したとき、どういうリアクションをするのか知りたかったので、ゆっくりと近づいていってみた。ひなこはクロダくん(私が勝手に命名)を見つけるなり、ものすごい勢いで走り寄ろうとしている。一方クロダくんは、ひなこを見ると面倒臭そうにのっそりと立ち上がった。吠えもせず、威嚇する様子もまったくない。私はひなことクロダくんを接触させてみた。 初対面の犬として、お約束通りお尻のにおいを嗅ごうとするクロダくんを尻目に、ひなこは彼の顔のにおいを執拗に嗅ぎ、なめようとしている。嫌がって顔をそむけるクロダくん。その顔を追いかけていつまでもにおいを嗅ぐひなこ。ひなこの勢いに押された彼はそのうちなすがままになった。こうして彼はひなこのお友達第1号になったのである。ひなこ、生後3ヶ月の出来事であった。 それからは、毎日クロダくんの顔のにおいを嗅ぐことがひなこの散歩の日課となった。クロダくんはひなこを見つけると小屋から出てきてくれる。そして迷惑そうな顔をしながらもひなこの顔嗅ぎ攻撃を受け入れてくれているのである。ありがとうクロダくん。 |